或る日、縁あって、蓮の台(はちすのうてな)を検索したら、和歌がヒットしました。
暁の
はちすのうてな
いろいろに
しみまさるなる
糸たけの声
作者は、「大輔」のようです。
・・百人一首38番歌の作者・右近が仕えた穏子皇后の息子(保明親王)の恋人も大輔だったので、混乱しましたが別の大輔でした。
出典は
冷泉家時雨亭文庫大輔集、または、
夫木(ふぼく)和歌集のようです。
大輔=
伊勢大輔=
いせのたいふ、いせのおおすけ、いせのたゆう・・
伊勢大輔=
一条天皇の中宮章子に仕え、紫式部や和泉式部とも親交があった女流歌人。
そして、百人一首61番歌の作者。
百人一首の中でもとても有名な桜の歌、61番歌までまだたどりつきませんが、メモしておきます。
大輔は役職名なので、古典に色々な大輔が登場します。
源氏物語に登場するのは、
大輔の命婦(たゆうのみょうぶ)=
光源氏の乳姉妹
(この人が登場する話も面白いです)
大和物語の大輔(たいふ)=
源弼(みなもとのたすく)の娘=
醍醐天皇の皇子・保明親王の乳母の娘で保明親王の恋人
(保明親王の母は、穏子皇后)
百人一首38番歌の作者・右近は、穏子后に仕えました。
同じく穏子后に仕えた大輔が大和物語に登場する大輔です。
暁の
はちすのうてな
いろいろに
しみまさるなる
糸たけの声
好きな歌ですが、ネット検索しても出てきません。
作者は、伊勢大輔のようですが、違うかもしれませんね。