(79)秋風にたなびく雲の絶え間より

百人一首79番歌

秋風に
たなびく雲の
絶え間より
もれ出づる月の
影のさやけさ

 

新古今集」秋上413
崇徳院に百首たてまつりけるに』

by 左京大夫顕輔(藤原顕輔
さきょうのだいぶあきすけ
1090~1155
84番歌・藤原清輔の父。
崇徳院の命で「詞花集」の撰者となる。
六条藤家歌壇を継承。

月影=月の光

さやけさ=清けさ、明けさ、明るくてすがすがしい。

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藤原顕輔の父・顕季(顕季の母は白河帝の乳母)は有名な歌人で、邸が六条烏丸(からすまる)にありました。

 

顕輔は末子でしたが、歌の才能を父に見込まれて六条藤家を継承しました。

六条藤家は、俊成・定家の「御子左家」以前の歌の家であり、顕輔は崇徳院の命により「詞花集」を撰進しました。

六条藤家は顕輔の子、84番歌・清輔が継承しました。

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