「麒麟がくる」に登場している三条西実澄(さねずみ)は、のちに三条西実枝(さねき)と名を変える人です。
登場する帝・正親町帝の祖母と三条西実澄の祖母が姉妹であり、
三条西実澄が帝より6歳ほど年上です。
三条西家は「歌の家」で「古今伝授」(のちの御所伝授)を代々受け継ぐ家です。
三条西実澄の息子公国が幼年のため
三条西実澄は「古今伝授」を弟子の細川藤孝(のちの幽斎)に伝えます。
1582年
本能寺の変のとき、細川藤孝は明智光秀からの再三の出陣要請を断り、
田辺城に隠居して、息子の忠興に家督を譲り、
剃髪して幽斎と号します。
細川家は本能寺の変後、秀吉に重用され、秀吉没後は家康の臣下となります。
1600年、関ヶ原の合戦で勅命により身柄を保護され生き延びた細川幽斎は、三条西実条、八条宮智仁親王、烏丸広光らに「古今伝授」を伝えます。
(三条西実澄の息子公国は早世したため、幽斎は三条西実澄の孫実条に「古今伝授」を伝えました)
1625年(寛永2年)後水尾上皇は八条宮から伝授をうけ、以降この系統は御所伝授と呼ばれるようになりました。