⑧ 新古今集と百人一首

新古今和歌集」から「百人一首」に選出された歌(14首)


175 夏(百人一首2番歌)
 春すぎて
 夏来にけらし
 白妙の
 衣ほすてふ
 天の香具山  by 持統天皇


675 冬(百人一首4番歌)
 田子の浦
 うち出でてみれば
 白妙の
 富士の高嶺に
 雪は降りつつ  by 山部赤人


620 冬(百人一首6番歌)
 かささぎの
 渡せる橋に
 おく霜の
 白きをみれば
 夜ぞふけにける  by 中納言家持


1049 恋一(百人一首19番歌)
 難波潟
 みじかき芦の
 ふしの間も
 逢はでこの世を
 過ぐしてよとや  by 伊勢


996 恋一(百人一首27番歌)
 みかの原
 わきて流るる
 泉川
 いつ見きとてか
 恋しかるらむ  by 中納言兼輔


1071 恋一(百人一首46番歌)
 由良のとを
 渡る舟人
 かぢを絶え
 ゆくへも知らぬ
 恋の道かな  by 曾禰好忠


1149 恋三(百人一首54番歌)
 忘れじの
 行く末までは
 かたければ
 今日を限りの
 命ともがな  by 儀同三司母


1497 雑上(百人一首57番歌)
 めぐりあひて
 見しやそれとも
 わかぬ間に
 雲がくれにし
 夜半の月かな  by 紫式部


413 秋上(百人一首79番歌)
 秋風に
 たなびく雲の
 絶え間より
 もれ出づる月の
 影のさやけさ  by 左京大夫顕輔


1843 雑下(百人一首84番歌)
 長らへば
 またこのごろや
 しのばれむ
 憂しと見し世ぞ
 今は恋しき  by 藤原清輔朝臣


491 秋下(百人一首87番歌)
 村雨
 露もまだひぬ
 真木の葉に
 霧立ちのぼる
 秋の夕暮れ  by 寂蓮法師


1034 恋一(百人一首89番歌)
 玉の緒よ
 絶えなば絶えね
 ながらへば
 忍ぶることの
 よわりもぞする  by 式子内親王


518 秋下(百人一首91番歌)
 きりぎりす
 鳴くや霜夜の
 さむしろに
 衣かたしき
 ひとりかも寝む
   by 後京極摂政前太政大臣


483 秋下(百人一首94番歌)
 み吉野の
 山の秋風
 さ夜更けて
 ふるさと寒く
 衣うつなり  by 参議雅経


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